スーパーでいつも目にする野菜、形が整いすぎていると思ったことはありませんか?

某スーパーに綺麗に並ぶ色とりどりの野菜たち

◆規格外野菜とは

実は野菜や果物には、出荷できる形やサイズ、品質、色などが「規格」として決められています。大きさにはS・M・L、形や品質や色にはA・B・Cという分類がされています。

規格に合わない野菜は「規格外野菜」となり、スーパーなどに送られることはなく、多くがそのまま廃棄されています。

カット野菜や加工品として商品になることもありますが、ほとんどが廃棄されているのが現状です。

規格外野菜として廃棄される量は、生産された野菜量の約30%〜40%にものぼります。


◆そもそもなぜ規格が存在するのか

規格を設ける主な理由としては、取引と流通を効率化するためです。

より多くの野菜をダンボールに詰めるため、形が揃ったキレイな野菜が選ばれる。その規格に合わせるために、必要以上に農薬が使われているというのも問題の一つ。農薬を使うことによって野菜は無農薬のものよりも、「不自然」なほど長持ちする。

加えて、レストランなどの飲食店から野菜の形やサイズを指定されることもあります。それは、形の良い「きれいな野菜を食べたい」という日本の消費者の意識も関係しているといわれています。

◆カウントされない「隠れ」フードロス野菜たち

フード ロスとは、まだ食べられるのに捨てられてしまっている食品のこと。

SDGsでは「2030年までに小売・消費レベルにおける世界全体の一人当たりの食料の廃棄を半減させ、 収穫後損失などの生産・サプライチェーンにおける食品ロスを減少させる。」が目指されています。

「つくる責任 つかう責任」「持続可能な生産と消費の仕組みを作る」

農林水産省が発表している平成29年の食品ロスは、約612万トン。

実は、この数字には規格外で捨てられた野菜は含まれていません。生産地や生産者から発生した食品ロスがどれくらいあるのかは、まだしっかりと調査されていないのです。

日本に大量に存在する“隠れ廃棄野菜”。その多くはスーパーに並ぶ野菜同様、美味しく食べられる。

規格外野菜は、形やサイズが規格に合わないだけで美味しさも栄養も一切変わりません。

私たちがこの規格外野菜を食べてあげることによって、廃棄から救うことが出来るのです。


捨てられる運命にあった「シンデレラ野菜」を食べて、規格外の野菜を一緒に救いましょう!